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Cupping & Talk session with Ralf Rueller at THE BARN Vol.2 リポート

2017年4月14日

Cupping & Talk session with Ralf Rueller at THE BARN Vol.2 リポート

 

3月24日、ドイツ・ベルリンのコーヒーロースターTHE BARNのオーナー、ラルフ・ルエラー氏を迎えてカッピング&トークセッションを行いました。ラルフとイベントを行うのは今回で2度目、コーヒ業界で働いている方やコーヒー好きな一般の方など前回よりもたくさんの人が集まり賑やかな会となりました。

前半のカッピングのセッションではTHE BARNのコーヒーとELMERS GREENのコーヒー合わせて10種のカップが並び、自由に味をとってもらいます。一度にたくさんの種類を味わえるのがカッピングの醍醐味。参加者の皆さんとカップを確認した後は、ラルフ直々にそれぞれのコーヒー豆について産地別にお話をしてくれました。


THE BARNでは「フレッシュ(新鮮)、サスティナビリティ(持続可能性)、トレーサビリティ(追跡可能性)」の3つを大切にしています。みなさんは普段飲まれているコーヒーが誰によって、いつ収穫されてどのような行程を経て作られたものかご存知でしょうか? コーヒーに関しては、これまでこのような点に注目されていませんでした。でも、コーヒーも野菜やフルーツ同様、鮮度や産地、生産者に目を向けるべき農作物なんです。

THE BARNではしっかりと生産者やそのコーヒー豆がどんなものなのかが特定できる、スペシャルティコーヒーのみを扱うことを大切にしています。
彼らは実際に農園にも足を運び生産者に会ってコーヒーに関する情報交換をすることで、お互いのモチベーション向上にもつなげています。

今回のカッピングでもひとつひとつ丁寧にカップの説明をしてくれる光景がとても印象的でした。「このコーヒーはこの農園が始めた新しいプロジェクトの記念すべき最初のロットなんだ」「ここの生産者さんはとてもファンキーな奴なんだよ!」
と実際に産地に赴き、生産者のかたとコミュニケーションをとっているラルフならではの面白い情報も飛び交います。

丁寧で繊細な焙煎を心がけているTHE BARNのコーヒーは、豆のもつ個性的なフレーバーを引き出すライトロースト(浅煎り)。
美味しいコーヒー豆を情熱を持って作っている生産者に敬意をはらい、ブレンドは一切せずシングルオリジンのみ。曇りのないクリーンな印象、甘みと酸味のバランスが心地よいコーヒーばかりでした。「ワインはブレンドしたりしないだろう、だから当たり前のことなんだ」のフレーズが頭に残ります。

「フレッシュ、サスティナビリティ、トレーサビリティ」の重要性は、コーヒーを育てている人と飲む人の距離をぐっと縮め、生産者にお客さんの声が届き、お客さんにとっては上質なコーヒーを継続して楽しむことができるようになります。  

後半のトークのセッションでは、ドイツのコーヒーカルチャーの話や、お店についての話、はたまたラルフ氏の経歴やお店を始めるきっかけなど、興味深い話がいろいろと出てきました。

THE BARNではシンプルにコーヒーの美味しさを伝えたいという考えから、エスプレッソ(ラテ)に合わせるミルクも、低脂肪のものや豆乳・アーモンドミルクなどは一切置いていません。

そしてあまりお店のメニューに頼らず、カウンターを挟んでお客さんとスタッフが会話をしてそこからオーダーを決める事があったり。まだまだミルク入りのエスプレッソドリンクが主流の中で、コーヒーの個性的で豊かな風味をダイレクトに伝えられるブラックコーヒー(ドリップコーヒー)の良さを知ってもらおうと、店内に大きなドリップカウンターを作って抽出のプロセスも興味を持って楽しんでもらえるような仕掛けを作ったり。

 

今や世界30か国にコーヒーを販売するヨーロッパ屈指のロースターですが、それでも日々ベルリンに構えるお店では、お客さんと真摯に向き合い自分たちが扱う生産者のコーヒーの素晴らしさを伝えようと励んでいます。今回も和やかな雰囲気でイベントを行えたことは、ラルフ氏の気さくでお茶目な人柄あってのことだなとつくづく感じました。これからもELMERS GREENはラルフと連携を取りながら、スペシャルティコーヒーを追求しそれをお客さんに伝えていこう、ということを約束しました。

個人的にはベルリンのスタッフと大阪のスタッフをエクスチェンジしよう!っていうのが本気なのか、とても気になっています。