自分好みのコーヒーを見つける為に【テイスティングノート】
コーヒーショップに行くと沢山の種類のコーヒー豆が販売されています。
正直何が違うのか分からない、どうやって選んでいいかわからない、そういう方も多
いのではないでしょうか?
そこで重要なのが【テイスティング(フレーバー)ノート】です。
何故ならこの部分こそがスペシャルティコーヒー豆の特徴を最も表しているからで
す。
【 テイスティングノート】
コーヒーは世界的に流通しており,例えば同じ農園の豆を海外のロースターが扱って
いる事もよくあります。
もし個々が感じた様に表現してしまうと非常に主観的な表現になってしまったり、そ
の国独自の文化から派生した表現であったり風味の共有が出来ません。
コーヒーの味を表現する方法として、よく苦味、コク、香り、酸味などといった表現
が使われますがスペシャルティコーヒーはコーヒー豆の持つ個性を重要視するので
今までの表現ではコーヒーの良さを伝えるのに不十分です。
そこでもっと科学的にコーヒー豆のタイプを分類しようという試みがなされて、フ
レーバーホイール(= Coffee Taster’s Flavor Wheel )が誕生しました。
【コーヒーテスターズ フレーバーホイール】
(以下フレーバーホイール)
コーヒーをカッピングする際にこのグラフの表現が使われることが多いです。
これはコーヒーにして飲んだ時に感じられるコーヒーの風味を、フルーツをはじめ
様々な食材や香辛料に例えて表現しています。
英語が世界共通語の様にこれはコーヒーフレーバーの世界共通語なのです。
色味が鮮やかなカテゴリーほどスペシャルティコーヒーがもつ特徴的な酸や香りを表
しています。
フレーバーとは口内に入れた時に感じる味覚、嗅覚などの統合的な感覚の事です。
コーヒーの香り成分は生豆の時で300種、焙煎する事により850種以上になり、これは食品の中ではトップクラスの豊富さです。
これらから成り立つ複雑なフレーバーをまず同質の風味に大まかに捉え、その中から
詳細に違いを表現していきます。
その為フレーバーホイールは2〜3層程度の階層構造を取り、中心に近いほど概念的であり、外側に行くほど果物の名前や食品の名前など具体的になります。
一例を見てみましょう。
エチオピア アリチャ ナチュラル
ストロベリー、フローラル、ミルクチョコレート
まず中心にフルーツと言う概念的なものがあり、フルーツの中でもシトラス系ではな
くベリー系。ベリーの中でもこれはストロベリーのよう。
またカカオの様な風味も感じられる。カカオそのものより少し甘みもあるからチョコ
レート。
でもこの甘みは柔らかく丸みがあるからチョコの中でもミルクチョコレート。
この様にコーヒーから感じられるフレーバーを表現し、これらが複雑に絡み合って一
杯のコーヒーの風味を表現しています。
また風味を感じるコツとしては抽出したコーヒーを少し時間を掛け、温度変化の中で
飲んでいくと分かり易くなります。
コーヒーの温度が高い内はテイスティングノートの香りに関する部分(フローラルや
ストロベリーなど)が分かりやすいと思います。
時間が経ちコーヒーの温度が下がってくると今度は味の部分、クリーンな酸味や甘み
が分かり易くなります。
最初は好みのコーヒーではないなと思っていても温度変化と共に美味しいかもと感じ
る事はよくある事なのです。
こうして少しポイントを知ると、コーヒー選びが楽しくなってきませんか?
フレーバーを実際に感じるか味わってみたり、飲む時間帯や気分、食べるものに合わ
せてコーヒーを変えたり。
また普段飲んでるものと違うタイプのコーヒーにチャレンジしてみたり。
テイスティングノートを参考に、自分好みのコーヒーを是非見つけてくださいね